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一般にイノベーションと言うと「技術革新」と和訳される。しかしサービス業務が職務の大勢となっている先進国においては、この「技術」という単語があいまいではないかと思います。つまり工業社会においては技術は一般的にも分かり易い単語であるが、技術者や職人と呼ばれている存在の方が希少である今日、「技術革新」といったところで何の技術を革新していけば良いかが分かりません。
そこで政府は定義を「社会制度を変えるような新しい考え方や取り組み」としているのでしょう。もっとも、この定義自体もあいまいな表現を使っていますが単なる「技術革新」よりは現代人には分かり易いように思えます。
これから考えていく「イノベーション」も単なる「技術革新」と言う言葉では捉えていません。私は経営コンサルタントですから国単位でモノを考えていませんので、さしずめ政府の定義をアレンジすれば「ビジネスのあり方を変えるような新しい考え方や取り組み」といった所です。
この「イノベーション」を考えていく上で、非常に重要な示唆してくれる文献があります。故P.F.ドラッカー博士の著作、「イノベーションと起業家精神」です。その考え方を紹介しながら、私流の解釈と応用を書いていきます。
まず、ドラッカーはイノベーションを「技術に限ったものではない。モノである必要さえない」と喝破しています。この本は1985年に発刊されたものだが、20年以上に既にこのように捉えていることに改めてその凄さと敬意を隠しえません。もっとも、ドラッカーは元々が小さな世界でモノは見ていないし、ビジョンは常人では考えられないような先を示しています(おそらく1世紀は先を見ているような気がします)。