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本日、久々の大型案件であるミクシィがマザーズに上場しました。 さすがに化け物らしく初値もつけれないくらいの人気ぶりです。 今後のインターネットのあり方を示す先駆者らしい発進振りですね。 さて、ベンチャー企業が上場したら次は何があるのでしょうか。 以前読んだ「青年社長」(高杉良著)という本を思い出されます。この本は「ワタミ」の社長である渡邉美樹氏を題材にその壮絶なる創業期の話がノンフィクション小説として書かれたものです。この中で渡邉氏が株式公開から上場に対する考え方を示していました。それはあくまでも「通過点でしかない」ということを。 ベンチャー企業にとって株式の上場は一つの大きな区切りです。当面の目標として掲げている企業も多い。 では、その目標がクリアした時、オーナーは何を思うであろうか。当時の渡邉氏のように、まだ若い経営者であれば、それは一つのステップであり、次の目標もクリア(夢の実現)に向け、すぐに走り出すかもしれない。 しかし、ある程度の年齢を迎えた者だったら再度、目標設定をするのは困難ではないかと思います。残り時間も少ないし、それよりも増して気力が持続しないでしょう。 この話は何も株式の上場だけのものではありません。経営のバトンタッチという区切りにおいても当てはまるケースが多いです。オーナー経営者が次の世代にバトンタッチし、自分のステージを幕引きとなった時、自分自身の次の目標は見えているのかという問題が出てきます。私の経験上、このような奇特な考えをした創業者は皆無ではないが少ないと思います。 では、目標が設定されていないにもかかわらずバトンタッチしてしまうとどうなるか。自分で起業した人はかなりの精神的なパワーの持ち主が多いです。そのような者が無目的に楽隠居などできるはずもありません。最初のうちは自由になった時間を満喫するが、今まで自分の会社の存続や成長のため、多くの時間を割いてきた者が急に会社に対して黙っていられるはずもない。そのうち必ず経営が気になり、口を出し始める。特にある程度成功した者であれば、そのステイタスはなかなか捨て切れないものです。こうなるとその組織のモチベーションは非常に低くなり、打たれ弱い企業となります。 そこで企業経営を上手く後継させたいと思ったら、まず自分自身のその後の身の振り方を明確にしておくことが重要です。しかも簡単には達成できない位のものが良い。新たに起業するのも良いと思います。またエンジェルとなってアイディアを持った若い方々に出資をし、育成していくのも良いでしょう。もちろん、本格的に趣味に没頭するのも良いでしょう。企業経営者、特に創業経営者は後継問題は受け手の問題と捉えがちですが、実は振る方に大きな問題があるものです。