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一般にイノベーションと言うと「技術革新」と和訳される。しかしサービス業務が職務の大勢となっている先進国においては、この「技術」という単語があいまいではないかと思います。つまり工業社会においては技術は一般的にも分かり易い単語であるが、技術者や職人と呼ばれている存在の方が希少である今日、「技術革新」といったところで何の技術を革新していけば良いかが分かりません。
そこで政府は定義を「社会制度を変えるような新しい考え方や取り組み」としているのでしょう。もっとも、この定義自体もあいまいな表現を使っていますが単なる「技術革新」よりは現代人には分かり易いように思えます。
これから考えていく「イノベーション」も単なる「技術革新」と言う言葉では捉えていません。私は経営コンサルタントですから国単位でモノを考えていませんので、さしずめ政府の定義をアレンジすれば「ビジネスのあり方を変えるような新しい考え方や取り組み」といった所です。
この「イノベーション」を考えていく上で、非常に重要な示唆してくれる文献があります。故P.F.ドラッカー博士の著作、「イノベーションと起業家精神」です。その考え方を紹介しながら、私流の解釈と応用を書いていきます。
まず、ドラッカーはイノベーションを「技術に限ったものではない。モノである必要さえない」と喝破しています。この本は1985年に発刊されたものだが、20年以上に既にこのように捉えていることに改めてその凄さと敬意を隠しえません。もっとも、ドラッカーは元々が小さな世界でモノは見ていないし、ビジョンは常人では考えられないような先を示しています(おそらく1世紀は先を見ているような気がします)。
去る10月26日に政府のイノベーション25戦略会議の初会合が開かれました。この会議は2025年までを視野に入れた日本経済を一層の成長に導くため長期戦略を検討するものです。
イノベーションは特に医薬、工学、ITの3分野に重点を置いていく。本会議は高市早苗イノベーション担当相が主宰し、学者や経済人ら7人で構成する。座長は黒川清内閣特別顧問(東海大学教授)。今回イノベーションを「モノづくりの技術革新の意味だけでなく、社会制度を変えるような新しい考え方や取り組み」と定義している。
黒川座長は日経新聞の取材に「常識にとらわれず多様な人材や発想を受け入れる「社会改革」が技術革新を促す」と強調している。
そもそもイノベーションとは何だろうか? 以前もこのブログの記事で取り上げてみました。正直、聞こえは良いが一体、何をする事がイノベーションなのだろうか。これから数回に分けてこの「イノベーション」について考えていきます。
本日、午前中にお客さまの社長と情報交換も含めた打合せを行いました。 この方が社長をしている会社はある業界の法人向けに商品を販売するという代理店業務が主要事業です。大きく分ければ卸売業となるのでしょう。
その社長と当業界の事を話していたところ、この先10年の市場を見ると縮小傾向にあるとの認識で一致しました。この市場は顧客のニーズからすれば商品が既に完成されており、今後新たな付加価値を加えていく事は難しいのです。よって、他社との差別化を行える点が「価格」になってしまい、このままでいれば、市場が縮小するスピード以上に業績が下がってしまう可能性が高く、手をこまねいているとジリ貧へと転落していく事が予想できるのです。しかし、業界の各社のトップは現在、厳しいながらも十分にやっていけているので、分かりつつも変革への対応の優先順位は低く、具体的な行動としては表れてこないのが現状なのです。
この社長は余力もまだ残っており、他社が十分な準備をしていない今だからこそ、最初の一歩を踏み出さなければと考え、日々、忙しく動かれていらっしゃいます。
この文章を読み、「そうなんだよねぇ~」と実感されている方も、「まだそんなレベル。うちの業界はそんな状況は終わり、次のステージに移っているよ」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。先日、日経新聞の記事を見ていましたら卸売業が今後の取り組み課題として挙げたものは「商品ラインナップの拡充」といった従来の対応ではなく、「メーカー的存在へポジショニングを変えていく」と答えた方の方が多かったそうです。 これは「既存メーカーの商品そのものでは付加価値を感じてもらえず、現場発想の商品開発を行い、付加価値を高めよう」とする考えに加え、「自社ブランド(PB)であれば粗利率も高く、価格競争にも耐えられる」との発想から出てきたものではないかと推測しています。
もちろん他にもお客様を満足させていく方法はあると思います。例えば「モノ+サービス」の提供。つまり有形のモノと無形のサービスを融合し提供していく。簡単な話であれば「問題解決能力」です。これは以前より卸売業者がやってきた「売り場の提案」や「商品構成の提案」といったものも含まれます。ただ、時代的なニーズはこれだけでは顧客は満足しないでしょう。もう少し、相手の会社の業務に突っ込んだ解決能力が必要になっています。
メーカー的な存在にしても、新たなるサービス(付加価値)開発にしても容易くできるものではありません。苦難の連続が想像できます。しかし、これに取組んでいかなければ業際が無くなってきている市場では通用しなくなってきています。
改めてかつて流行った言葉を思い出されます。「問屋無用論」を。卸売業者の経営陣は企業の存在価値をもう一度、冷静に見極める必要があるのではないでしょうか。
本日の午前中に病院に行ってきました。今年の春に人間ドックを受け、再検査の項目があったものを忙しさにかまけ、自覚症状も無かったため、今までほっときました。 ようやく最近、セルフマネジメントの重要性を痛感しており、予約を取って受診してきたのです。 結果としては、特に問題なしと言う事でホッとしています。医者の話から推測すると、やはり最近乗り始めた自転車効果で運動不足が解消されてきた事と酒量を減らしたのが良かったようです。毎日に積み重ねが大切と改めて実感しました。
この事は経営にも当てはまります。毎日の地味な改善努力が積み重なると必ず良い結果が出てくるものです。但し、キチンと自分の会社のドック(診断)をして、何が問題となっているのか、課題なのかを見極め、その解決手法を明らかにしておくことが前提となります。なぜなら、正しく現状を判断しないと改善努力が間違った方向で行われ、無駄になるだけでなく、場合によっては余計に悪化することもあるからです。つまり足の骨が折れているのに、「私は足腰が弱い」と判断し、激痛の中、自転車に乗るようなものです。その結果、治療を遅らせるだけでなく、立てなくなってしまう危険すらあるのです。
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禅語に「平常心是道」(びょうじょうしんぜどう)という言葉があります。これは「道を極めようとするなら、当たり前の事の積み重ねの上にのみ成り立っている」という意味です。
日々の改善努力に疲れてしまったら、是非この言葉を思い出し、口ずさんでみて下さい。
今日も良い天気です。 自転車の方も好天が続いておりましたので、かなり走りこめました。 とは言っても日ごろの運動不足ため1日走ったら次の日は休みといった具合で楽しんでいます。 走っている時間はだいたい30分~1時間程度です。私が住んでいる横浜・鶴見からですと東京方面に向かって走り、川崎から多摩川辺りまで行き、帰ってきます。 往復するとこの位の時間になります。これで自転車で事務所までは行ける自信がつきましたが、はたして帰りに気力が残っているかが不安です。もう少し走り込みを続け、体力をつけたいと思います。 さて、本日はある新規事業を立ち上げている会社の担当役員の方と打合せをしていました。この事業はIT絡みと言う訳ではありませんが、このご時世ですから、日々、状況が変わり、経営判断に困っています。さらにその変化を受け、方針を変え、部下を動かしています。 当然、私どもは経営コンサルタントといってもその関連として販売促進企画や販促品の制作や手配もやっていますので、外部の業者であることは変わらず、その度に右往左往することもしばしばです。 そんな状況で彼は「このようなドックイヤーの世の中、スピードについていくには朝令暮改はしょうがない。いや、むしろそうしなければ勝ち抜いていけない」と豪語しています。 最近、「朝令暮改は良しとすべし!」という風潮があります。確かにこのような刻々変化する状況に適応していくためには、陳腐化してきている戦略に固執することはかなり危ない賭けとなりかねません。その判断の遅れにより、「撤退」の時期を読み間違え、瀕死の重症になってしまうケースは多々あります。私が所属していました日本LCAの当時のトップも朝礼朝改も状況により重要とその大切さを説いていました。 しかし、この「朝令暮改」がかえって組織にダメージを与えているケースも多々存在します。つまり、部下が上司の転々とする指令に振り回され、疲弊してしまうのです。 もう一度この「朝令暮改」を考えてみたい。ここで打ち出す「令」は様々な状況をシミュレーションし、目標や戦略、方針といったもので、そこにはキチンとゴールが見ている事が必要条件と思います。ゴールが見えていれば現状も冷静に判断でき、その対応策として適切な判断としての「改」が出せます。しかし、これ無しに「朝令暮改」するのは単なる現状に流されているとしか言えないのです。だから、指令を出す者が状況に流されているものだから、下の者も見えないゴールを追いながら対応していくものだから精神的なストレスがたまり、疲弊してしまうのです。 部下を指導していく者はしっかりとして考えを持った上で、状況の変化に適応した朝令暮改を行っていってください。